ペルー共和国の結婚式事情

結納が長い南米ペルーの結婚式

大昔から、古代文明が栄えてきた国である南米ペルー。
多くの世界遺産があることでも有名です。
「チャン・チャン遺跡地帯」、「クスコ市街」、「チャビンの考古遺跡」、「リマ歴史地区」、「マヌー国立公園」「マチュ・ピチュ」や「リオ・アビセオ国立公園」など多数存在しています。

ペルーで暮らす多くの方が、ローマカトリックです。
日本では、女性は結婚するとそれまでの名字が変わり、新郎の姓を名乗る方が一般的ですが、ペルーでは異なります。

ペルーでは、自分と新郎の姓を両方合わせて名乗るのが一般的だったのですが、その後法律が変わり、日本同様に新郎の姓を名乗ることもできますし、自分の名前を名乗ることもできるようになっています。
つまり、場合によっては夫婦別姓である場合もあるということです。

そんなペルーの結婚式ですが、結納から結婚式、披露宴と、日本のそれとは異なるものがたくさんあります。
日本では、結納は両家の家族が顔をわせ、食事をしたり会話をしたりしながら進めることが多いと思いますが、ペルーでは異なります。

ペルーでは、結婚する前に新郎が新婦の家で一緒に暮すのが、この結納のような位置づけになるのだそうです。
ですから、同居期間は数か月から数年に及ぶこともあり、いわば非常に長い結納ということになります。

結婚式と披露宴について

ペルーでは、宗教的なこともあり、結婚式は教会で挙げるのが一般的です。
また、調印式も行われます。
その後披露宴に入ることになるのですが、ここでは盛大に行われます。
形式を重んじることはあまりなくて、友人などに気軽に声をかけて披露宴に招待します。

そして、みんなでワイワイダンスを踊ったり、食事を楽しんだりしながら過ごします。
とにかく踊り続けるのが、ペルーの結婚式の特徴とも言えるかもしれません。
みんなで楽しく過ごせることが、何よりといった考えもあるようです。

ペルーの収入を考えた場合、結婚式や披露宴にかける費用は高額です。
ゲストの数はこれと言って決まってはいないのですが、とても大切にします。
ここからも、その思いが感じられるのではないでしょうか。

披露宴では、新婦は全ての男性ゲストとワルツを踊ります。
同じように、新郎も、女性ゲストとワルツを踊ることになりますので、体力的にもなかなかな披露宴になりそうです。
しかしながら、こうやって来てくれた方を大切にしようとする気持ちは、とても素敵です。

このように、ペルーの結婚式は、形式を重んじることよりも、如何に幸せになれるかということに力を折れているように感じます。
長い期間をかけて行う結納から、結婚式や披露宴のおもてなしなど全てに、それが感じられます。